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作品制作について

日常における視覚体験と感情の揺らぎを、写真の形で記録し蓄積している。
これらの情景はいつも些細で、極めて個人的で曖昧なものであるが、自分にとっては見過ごすことのできない強いフックである。
これらの写真を透過性のある支持体を用いて多層化し、物体として・あるいは空間内で再構成することで新しいイメージが生まれる。
もしくは私の意図しないイメージが鑑賞者によってその場で作られる。
意識的に構成したイメージと、鑑賞時に偶発的に発生する無意識的なイメージの両方が作用して、
作家である私と鑑賞者のそれぞれの内部にある体験が、作品を通して共通事項として表れるのではと考えている。

2019年10月 花輪奈穂